3月15日 里山を使った町づくり(2)

みなかみでは、高圧の系統連系が基本的には不可能の状態にあるが、東京電力パワーグリットから「許可」の回答を得たことによりいよいよ小水力発電所建設に向けて進み始めた。
株式会社測設代表酒井千富氏(みなかみ水力電気株式会社の設立者の1人)がみなかみ町での小水力発電に向けた取り組みについて説明した。町内を流れる一級河川での2度の流量調査の結果は、平均0.3㎥/sで今後の調査に期待を持たせるに十分なものだった。今後は水位計設置のための河川専用の許可が下りる4月中旬以降に自記式水位計を設置して24時間1年間計測する。
流量観測は月2回のペースで行う。同時に流水専用申請等関係機関への提出書類が多数あるので現場での調査と同時に事務処理も膨大な量になること、また導管敷設設計のためドローンなどの活用なども報告された。(つづく)

3月15日 里山を使った町づくり(1)


森林整備ボランティア団体の「風と水の村」主催の「第3回森林環境教育」を遊神館で開催しました。環境ジャーナリストの小澤祥司氏をお迎えして「水と森林資源を利用した持続可能な町づくり」について、参加者26名が活発な議論を交わした有意義な集りでした。
まず代表者の河合が2011年に発足した「株式会社りゅういき自然エネルギー」(2016年8月閉鎖)、2013年9月に設立した「みなかみ地域エネルギー推進協議会」(2017年5月解散)、2018年4月設立の「風と水の村」、19年6月発足の「みなかみ水力電気株式会社」の活動報告を行った。
2014年15年環境省関連の「草の根活動支援事業」に連続採択。2014年資源エネ庁関連の「再エネ導入事業」に遊神館のエネルギー調査で採択。2015年経済産業省関連の「プラットフォーム構築事業」、2016年17年群馬県の「地域力向上事業」に連続採択。18年からは林野庁関連の「森林・山村多面的機能発揮事業」に採択されていることなどを報告。
おもな活動としては2015年1月にみなかみ「新設10周年記念事業」第1回みなかみ地域エネルギーフェスタ(16、17年と連続3回開催)、同年2月「地域エネルギーから温暖化を考えよう」(東京で開催)、同年10月「つなげよう、支えよう森里川海」推進会議キックオフINみなかみの開催など。
引き続きみんかみ水力電気(株)の設立者の1人である酒井千富氏より水力発電事業化についての説明があった。(つづく)

よみがえる古民家(2)

よみがえる古民家(2)
再生目的の解体は、建築順と逆をたどる。まず雨戸、障子、ふすま、などを取り外す。古民家には吟味された材料に凝った細工を施した建具が多いいのだけれど、高さがゴハチ(5尺8寸≒1757㎜)なので再利用は難しい。通り抜けしない押入れなどにはそのまま利用可能だが場所は限られてしまう。下駄をはかせて利用したのを見かけるが、デザイン的には極めて不自然だ。次に屋根を解体し、壁を落とす。壁を先に剥ぐと屋根がぐらついて危険だ。骨組みだけにしたら正確に番付けをふり、継手や仕口を傷めないように丁寧に取り外す。大工の加工には墨切り・墨残しと言う口伝がある。一ミリにも満たない差が、建築の強度に影響するからである。古民家を解体していると、正確な加工が施されていることがわかる。墨切り・墨残しの口伝が生きているのだ。驚くのは正確さだけでない。思いがけない継手・仕口、達者な墨書が出てくる。こんな出会いがあると、棟梁の技量のみならず現場の雰囲気までも伝わってくるようでとても楽しい。
しかし、古民家の魅力は何と言っても材に刻まれた手斧(チョウナ)の痕だ。リズミカルに波打つ手斧の痕が、光の陰影をつくり一本一本が芸術品とも呼べる梁や桁になっている。このような梁や桁をいかに再生するかが設計者の力量だ。解体にかかわってこそ、本来持っている古材の魅力を生かせると信じているので、筆者は常に先頭に立って解体する。だが、手作業はいつも危険と隣り合わせだ。思いもかけぬ方向に跳ねた梁が頭の十数センチ先をかすめていったのは写真の現場だ。「命を拾った」解体現場から困難極まる再生の現場に次回はご案内いたします。「自然の権利」基金通信vol.62 掲載